CGL125に内圧コントロールバルブを付けてみた

暑い日が続き、なかなかバイクに乗る機会もなくネットで調べ物をしていると、「内圧コントロールバルブ」なるものがあるの発見。

クランクケースからエアクリーナーへ伸びるブリーザーホースの途中にワンウェイバルブを取り付けてクランクケース内を減圧し、常に負圧状態にすることでピストンの上下動の抵抗を減らしパワーロスを抑える。ということらしい。
おもな効果としては・・・

  1. エンジンブレーキが減少
  2. 始動性の向上
  3. 振動の低減
  4. エンジン回転の安定

などなど。
詳しくはWebへ・・・

振動の多い単気筒エンジンのCGL125には効果がありそうだ。
ちょっと興味が出てきたぞ!

シングルやVツインなどのエンジンには効果が出やすいとの事で、このバルブを自作している人達も多く、先人達の製作・検証の実例が多数見つかりました
その中でもKTMの内圧コントロールバルブを流用するのが比較的安価で定番のようですが、部品のお値段が約3~4,000円と私には手の届かない額。
ふと思ったのが「ワンウェイバルブと言えば、灯油ポンプもワンウェイバルブみたいなものだよな~」と。
さらに検索してみると、皆さん考えることは同じようで、灯油ポンプを利用した内圧コントロールバルブを取り付けている例がいくつか出てきました。

灯油ポンプは100円ショップに売ってるし、ブリーザーホースを途中でカットしてはめればいいだけだから簡単にできそうです。
そんな訳で灯油ポンプを利用した安価な内圧コントロールバルブを自作してみましたよ。

まずは製作に先立って、CGL125のキャブレター・エアクリーナー周辺を見てみます。

クランクケースからエアクリーナーにつながっているホースがブリーザーホースですね。
このホースの途中にバルブを取り付けるわけですが、灯油ポンプのポンプ部分が入るだけのスペースは無いようです。
ポンプ部分はオイルキャッチタンクも兼ねた働きをしそうなので、ポンプ部分を取り付けたまま装着してみたかったですが、それは諦めざるを得ないようです。
ホースの取り回しの関係で既存のホースの中間にポンプを取り付けるのは難しそうなので、適当なホースを別途買い足して組み立てることにしました。

部品を調達しにホームセンターや100円ショップを巡り、以下の部品を手に入れました。
内圧コントロールバルブに使用した部品は以下の通り。
(写真は既に加工済み)

上から

  1. 家に転がっていたペットボトルのキャップと切り取った飲み口部分
  2. ダイソーで買ってきた灯油ポンプ 三宅科学株式会社 トーヨーポンプBD型
  3. 耐圧樹脂ホース・耐油ホース スーパートヨロンホース ST-12 12×18 20cm

灯油ポンプは100円ショップやホームセンターで購入できますが、ダイソーで売っていた上記のものは、蛇腹ホースの中間部分に3箇所のストレートパイプ部分があって、ホースをはめるのに都合が良い形状になっています。
ポンプとバイク本体を繋ぐ耐油ホースはホームセンターの切り売りで適当に購入したもの。内径12mmのものを20cmほど購入して100円しませんでした。
購入した部品の総額は200円でお釣りがくるぐらい。

材料が揃ったら加工しますが、手順はこんな感じ。

  1. まずは灯油ポンプの赤いポンプ部分を取り外し、吸引側のストレートパイプも外します。次に排出側蛇腹ホースの一つ目のストレートパイプ部分でカットしてバルブ本体の加工は完了。
  2. 灯油ポンプから外したポンプの取付部分を塞ぐため、ペットボトルのキャップと、ペットボトル本体から切り出した飲み口部分を利用して蓋をする。
  3. 耐油ホースはそれぞれ10cmと5cm程度にカット。10cmのほうはクランクケース側、5cmのほうはエアクリーナー側に取り付ける。

キャップとホースをはめるとこんな感じになります。
なんか井戸の手漕ぎポンプみたいw
ホースの内径はポンプのパイプの外径より若干細めなので、一回はめると簡単には外れないぐらいキッチリはまります。
ホースバンドを使うほどでもないと思いますが、念のため結束バンドで固定。
キャップ部分はそれなりに嵌っていますが念のためビニールテープを巻いて機密性をUPさせます。
(キャップを取り付ける良い方法がありましたら教えて下さい!)

内圧コントロールバルブが出来上がったところで、早速バイク本体に取り付けてみます。

CGL125のブリーザーホースを外して、自作内圧コントロールバルブを取り付けます。

キャブレターからエアクリーナー周辺は部品が密集していて開いている空間は少ないですが、ポンプ部分が上手い具合にコネクティングチューブ下の空間に収まりましたよ。
これでもか、というほどのフィット感w
まさにシンデレラフィット!!!ですね。

エンジンを始動してみると赤い色の弁がピョコピョコ動いてカワイイですw
アイドリング調整の必要も無いほど安定していて、暖機しているとアイドリング回転数がそれまでよりメーター読みで200rpmほど上昇し振動が少なくなっていることに気がつきました。
回転ポンピングロスの低減による影響でしょうか。

とりあえず始動は上手く行ったので少し試走をしてみます。
走り始めて最初に感じたのは吹け上がりの軽さ。
内圧コントロールバルブを入れる前は7~8000rpmくらいの間にちょっとした谷がありましたが、それに気が付かないほどスムーズ回転するようになったため、9000rpmまでストレス無く回せるようになりました。
単気筒の特徴的な振動が減って全体的にマイルドな印象になり(ちょっと)スポーティーなエンジンになりましたよ。
エンジンブレーキの減少については、第一印象としては劇的に減ったという感じはしませんでしたが、1速での低速走行を強いられる場面でギクシャクした感じが減ったので、確かにエンブレは減っているのでしょう。

当初期待していたエンブレの減少よりも吹け上がりの良さのほうが実感できて、今まで以上にライディングが楽しくなってしまいましたw
信号待ちでの停止時にアイドリングの振動が減少していることも、ミラーの微振動が減っていることで確認でき、内圧コントロールバルブ装着による一定の効果は実感できました。

あとは燃費の変化がどう出るか、しばらく内圧コントロールバルブを装着したまま様子を見つつ、後日追記していきたいと思います。


※2015/10/14 追記

走行中の内圧コントロールバルブの弁の動きが見たくて動画を撮影してみました。
ちょっと見にくいですが、灯油ポンプの赤い弁がピョコピョコ動いているの見えますね。


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