トランスミッションの不具合と交換 エンジン載せる編

ミッション交換

一連のトランスミッション交換作業ですが今回はいよいよフレームに乗せてエンジンを始動するところまでチャレンジしてみますよ。

早速CG125(OHVキャブ5速セル付き)用の社外トランスミッションを組み込んだCGL125のクランクケースをフレームに載せる作業を始めますが、下ろした時と同様ブロックと適当な木の板で高さを稼いでマウント位置を合わせます。
シリンダーから上の部分が付いてるとけっこう重いのでいわゆる腰下部分のみでトライ。
いずれにせよフレームに固定した状態でないと組み立て時に指定の締め付けトルクをかけられないですからね。

シリンダーから上の部分がないとはいえそれなりに重いので適当な角材などを使ってテコの原理で微調整しつつマウント位置を合わせていきます。
一箇所ずつシャフトを通して行って全体的なバランスや位置を考えつつ調整。
メインフレーム側は54Nm、前側エンジンハンガーは34Nmで締め付けます。

ここまできたらあとは外したパーツを元どおりに組んでいくだけ。
クランクケース左側のマグネットローターは以前も使用した電動インパクトレンチで70Nmで締め付け。
サービスマニュアルではローターホルダーとトルクレンチで締め付けるようになってるけど、今回の作業で使用したインパクトレンチは時間短縮に大きな効果をもたらしましたよ。

続いて右側。
クラッチ、遠心フィルター、オイルポンプの順で取り付け。
続けてピストン、シリンダー、シリンダーヘッドの順でどんどん組み上げていきます。

今回の作業ではエンジン関係のほぼ全ての部品を分解、洗浄してしまったので要所要所オイラーでオイルを差しながらの組み立てです。

さてここで毎度おなじみ外す度に変形してしまうプッシュロッドガイドです。
構造上外す際にはどうしても変形してしまうパーツなので、予備パーツを買っておいたほうがいいのでしょうが前回同様修正して再利用。
モンキーレンチが二本あればどうにかなります。

新品時の形状には戻りませんが、要はプッシュロッドに干渉しなければいいわけです。
一旦仮組みして動作に問題ないことを確認して本締め。
タペットクリアランスを調整してエンジンの組み立ては終了。
ここまでで約5時間ほどかかりましたがようやくステップバーやマフラー、外装を取り付けるところまでたどり着けました。

ざっくり全体を確認してからオイルを投入。
いよいよ待ちに待ったエンジン始動!はまだ早い。

前述の通り分解洗浄してしまったのでエンジン内のオイルラインにオイルが回ってません。
なのでエンジン始動前に30回くらいキックしてオイルポンプからオイルを全体に行き渡らせます。

で、ようやくエンジンを始動!
ですが、なぜかガチャガチャと賑やかなノイズを発しています。
異音の発生源がはっきりしませんがエンジンはストールすることなく一応回り続けています。

結果なんのことはない、タペット調整がしっかり既定値になっていませんでした。
この時すでに夕闇の中だったのでとりあえずエンジンが冷めてない状態でもう一度簡易に調整し直し。
ガチャガチャノイズは消えてとりあえず正常っぽいエンジン音となりました。

チェーンやエンジンガードの装着などまだまだやることは山積みですがこの日の作業はここまで。
とりあえずエンジン始動とギアチェンジの動作確認はできました。


そして翌日。
まずは前日日没間際に適当に作業して終わったタペット調整から始めます。

ひとまず異音の原因を探るためということで暗がりの中で適当な作業をしたのでそのまま見過ごすことはできず再度の調整。
が、意外なことにイン側アウト側共に既定値の0.08mmでバッチリ合ってました(笑)

触らぬ神に祟りなしということで既定値なら再度の調整は必要ないでしょう。
儲けものでしたw

続いてはこちらも日没終了でできなかったチェーンの張り調整。
いつも通りの作業でパパッと完了。
外した時に灯油洗浄しちゃったので改めてチェーンオイルを差しておきます。

最後にエンジンガードを取り付けて二日がかりの組み立て作業はようやく終了。

ここまできたら天気もいいことだし勢いに乗って約一年ぶりかもしれない洗車なんかもしちゃいます。
足回りは特に念入りに。

最後はユニコンカークリームで外装部品の艶出しをして今回の作業は全て終了!

ああ、なんか洗車したってブログになりかけるところでした。
肝心の交換したトランスミッションの具合はどうか?ってところですね。

まずは欠けた三速ギアを含めトランスミッションアッシーでの交換ですから異音は解消しました。
次にギアチェンジの動作ですが、ここは組み間違いによる破損等が一番気になるところですね。
幸いなことに余ったパーツなどなく一応間違いなく組み立てられたようで各ギアの変速操作は問題ありませんでした。

しかし少し動かしてみたところででひとつの課題が。
新品ゆえにまだアタリがついていないからか?純正品ではない出どころ不明の激安品だから?最初のうちは各ギアの入りがとても渋くてギア抜けすることもしばしば。
これは今後どうなるか慎重に見守る必要がありそうです。

それともう一つ、たまにギア抜けや異音がすることのあったキックスタータースピンドルの様子。
これは外した純正部品のほうにギア欠けなどの不具合がなかったことから、早い段階からギア欠けしていたであろう純正三速ギアの破片が噛み込むなどしたことが原因だったようです。
せっかくなのでこの機会に新品交換しましたが当然動作には問題なし。
これからは気兼ねなくキックしまくれますねw

というわけで約二ヶ月ぶりにようやく組み上がった我がCGL125。
九年目を前に大掛かりなパーツ交換作業をする羽目になりましたがなんとか維持して行く目処がついた感じです。
まずは試走しつつ新しい部品の慣らしをすすめ、できたら年内にまとまった距離のツーリングなどしてみたいものですね。

今回の「トランスミッションの不具合」シリーズはこれにていったん終了です!


「トランスミッション交換」関連のその他の記事は↓のタグからご覧ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました