CGL125のフィルターロータの清掃とクラッチの点検から始まったエンジンからの異音騒動ですが、その後ここ一ヶ月近くに渡ってローラーカムフォロアー、オイルポンプの点検と続き、異音の解消までは行かないものの怪しい部分を一つ一つ潰していく形でいよいよその原因特定に近づけたようです。
ただオイルポンプの点検後、交換した各パーツの状況の把握するため二日間に渡って約200キロ程度のショートツーリングをしてみましたが、いろいろな変化を感じることができその結果前々回の作業で交換した純正スリッパーアーム式カムフォロアーをもう一度ローラーカムフォロアーに交換してみようということになりました。
というのも前回の感想で書いたように、回転の抵抗が増えたからか?軽快感がなくなったことによる不安定なアイドリング、登坂でのトルク感のない重い感じ、さらに燃費の悪化などスリッパー式カムフォロアーに変更して以来ネガティブな面があからさまに目立つようになったことが耐えがたくなったからなんですね。
多分純正からそのまま乗り続けてきた人には関係ない話ですが、回転抵抗が軽減したローラーカムフォロアーの軽快なエンジンの回転、登坂でのトルク感を一度でも体感してしまうと気になって仕方がないのも致し方ないところでしょう。
という訳でまずは前回外しておいたローラーカムフォロアーをオイル漬けにして、シリンダーを外すためにタンク・エンジンハンガー・エアクリーナー・キャブレター・エキゾーストマフラーを外していきます。
今回はここまで何度か外しているシリンダーヘッドナットにつける銅ワッシャーを交換しますが、純正品を入手していないので同サイズの汎用銅ワッシャーを利用。
あとカムフォロアーシャフトのOリングも国産のホンダ純正新品に交換。
で、ヘッドカバー・ロッカーアーム・シリンダーヘッドを外して約二週間ぶりにピストンとご対面。
ほんの二週間ほどなのにずいぶんカーボンが溜まっているような気がします。
シリンダーヘッドの燃焼室内も同様な状態でちょっと普通じゃない感じです。
前回ピストンを組むときにオイルを塗りすぎたでしょうか。
さてシリンダーに装着されている純正スリッパーアーム式カムフォロアーの摺動面を確認。
ここで今までにない異常な状態を発見!
画像でもわかると思いますが、スリッパーの両脇部分に今まで見られなかった削れたような跡が確認できました。
両脇部分に触れてみるとギザギザな触感があり、明らかに削れたような状態。
前回のオイルポンプ点検でオイルを抜いたときにマグネット付きドレンボルトに付着していた金属片はこれと関係があるのかもしれませんね。
ではカムギヤーのほうはどうか?というと、前回見たときと違って透明なオイルの幕はなく、触れてみると濁ったペースト状のネバつきのあるオイルが薄く付着した状態。
ただ摺動面の色の変化はあるものの、触診してみたところでは段差などはなくカム自体の状態には問題は無いように見えました。
純正パーツに戻したのにどうしてそうなったか検討もつきませんが、ここ数日のフリクションの増加からくる様々な変化の理由としてはこれが影響していたのだろうと想像するのは難しく無いことですね。
概ね確認と清掃が終わったところでシリンダーにローラーカムフォロアーを組み込み、エンジンを元どおりに組み立てていきます。
ついでということで今回は純正キャブレターの分解清掃も実施。
調べてみたらどうやらほぼ二年近く放置していたらしく、各部のOリングなども若干へたりを感じます。
とりあえずということでフロートバルブやジェット類を全て取り外して清掃後、ゴムパーツにはフッ素グリースを塗布して点検後に再組み立て。
これでまた気になっていた懸念点を一つ解消することができました。
全てのパーツを取り付け、忘れた部分がないか慎重に確認して作業は終了。
20キロほど試走をしてみたところ、これまで気になっていたフリクションはローラーカムフォロアーの再装着により明らかに低減したことを実感。
まずエンジン始動後のアイドリングが安定。
登坂での重ったるさも感じられず、エンジン音も軽快になったためいまだ解消されていない異音がかえって目立つことに。
異音の件については目星をつけている箇所の代替パーツが届いていないため今回は無視するとして、上記摩擦抵抗の低減については元どおりになったことで一安心。
これで悪化していた燃費にも良い影響が出ることを期待して今回の作業は終了とします。
次回こそは異音解消のための代替パーツの交換を実施してみたいと思います。
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