オイルポンプを交換してみた

9月に実施したフィルターローターの掃除とクラッチの点検から始まった我がCGL125の異音問題。
一連の分解作業で一番疑わしいと思われるオイルポンプの代替品がようやく手に入ったので今回はこれを交換してみますよ。

さてCGL125のオイルポンプですが、これまで様々なパーツ入手で利用してきたタオバオでもなぜかなかなか見つからない。
概ねCG125と同じ構成のエンジンなので「CG125用」で検索をかけてみても四速ミッションセルなしモデルのワイヤー式タコメーターモデルばかり出てきて、かつポンプギアが37Tと39Tなど複数種類のパーツが出てきてCGLで使用できそうなパーツが見つかるまで一週間ほどかかりました。

で、幾つかの出品から選んだのがこれ。
クラッチなどミッション関係を専門に扱っている店舗で出品されていたCG125用(セル付きモデル)39Tのオイルポンプ。
CGL125純正のオイルポンプはギアが金属製でしたがCG125用として出品されているリプレイス品は樹脂製ギアの物しかないようで、純正の出品がなかなか見つからなかったのでフィッティングの確認も兼ねて今回はこのパーツを試してみようよ思います。

ついでということでオイルポンプのオイルラインに付くOリングも交換します。
こちらは国産ホンダ純正部品で品番は以下の通り。
91304-KK3-830 Oリング 9.4X2.4

ちなみにCB125JX(JC09)のオイルポンプアッシーは、パーツリストによると当時の価格で5,100円(!)となかなか高額なパーツとなっています。
今回購入したCG125用オイルポンプは約350円ほど(送料別)でした。

さらにちなみに今回購入したCG125用社外オイルポンプは全体的に工作精度がよくなく、特にボルト類の品質がこのまま使用するには不安だったので、カバー固定用のM5x20mmの六角ボルト二本とオイルポンプローターのプレート固定用M4x12mmの皿ネジ二本は市販のものを購入して交換しておきました。
(後述の本体分解後にオイルポンプガスケットが入ってなかったことも発覚!)

というわけでオイルポンプの交換作業に入ります。
まずはオイルの排出ということでネオジム磁石を取り付けたドレンボルトを外してみると、今回もビッシリと金属片が!

前回の排出時と似たような金属片に加え、8月のオイル交換時に出てきた約3mm程度の金属片まで出てきました。
前回のオイル点検時の金属片が全て排出しきれなかったのかもしれませんね。

オイルが抜けきるまでの時間を使って、クラッチケーブル・エキゾーストマフラー・キックアーム・ステップバーから、右クラッチカバーを外していきます。

で、取り外したCGL125純正オイルポンプ(左)とCG125用社外オイルポンプ(右)を比較してみます。
細かな違いはあるもののサイズや取り付け位置などはほぼ同じでアッシーでの互換性は有りそうな感じです。
前回点検時に純正オイルポンプのガタが気になり異音の原因ではないか?と予想していましたがギアのガタは双方似たようなもので、ポンプを動作させる以外には使われない場所なので多少の遊びはあってもいいのかもしれません。

オイルポンプローターの固定プレートを外した状態。
(左はCGL125純正で右はCG125用社外品)

ここで大きな違いが出てきました。
見ての通りオイルポンプインナーローターとアウターローターの歯数とギアのシャフト径が違います。
ローターの厚みも違うようで純正ローターの厚みは11.9mm、CG125用社外品は13mm。
ローター外径は双方約23mmですがコンマ何ミリの差でガタが出るので互いに流用することは不可能です。

問題点としてはローターの歯数が違うことでオイルの圧送量に差が出るのか?というところですね。

さらにオイルポンプローターを外した様子。
(左はCGL125純正、右はCG125用社外品)
こうなるとオイルポンプドライブギアのシャフト径の違いがわかりやすいですね。
前述の通りローターの厚みが違うことからローターが挿入されるケースの深さにも違いが出ることから相互にケースを流用することも不可。

続いてCGL125純正オイルポンプを分解して構成パーツの全てをみてみます。
ポンプのドライブギアは金属製でシャフトとは分離される形になります。
クラッチ点検の時にこのギアとプライマリードライブギアの間にマイナスドライバーを咬ましてロックナットを締め付けたことから、上記シャフトとギアの連結部のガタが大きくなって異音の発生源となったのでは?との予想でしたが、CG125用社外品ポンプに交換することで異音問題が解決するでしょうか。

こちらはCG125用社外品オイルポンプを分解した様子。
ポンプローターの歯数の違いは前述しましたが、ここでは樹脂製オイルポンプドライブギアがシャフトと一体構造になっている部分の違いが出てきました。
なお、画像には写っているローター固定用プレートの紙製ガスケットは付属されてなかったので、以前購入してあったCG125用ガスケットセットから抜き出して使用することにします。

CGL純正、CG用社外品ともに概ね同じサイズでしたが、クランクケース側オイルラインと位置が合致するか?ローター固定用プレート単独で仮止め。
ポンプのイン・アウト側経路としっかり位置が合うことを確認。

各部を慎重に確認しつつCG125用オイルポンプを再組み立てしクランクケースに装着。
キックアームを使ってクランクを回転させてみると問題なくスムーズに動作することが確認できました。

オイルポンプローターが約1mm厚くなり、純正金属ギアから樹脂製オイルポンプドライブギアの厚みが増した状態でのプライマリードライブギアとの位置関係が気になりますが、プライマリードライブギアとはほぼツライチで他のパーツと干渉することはなくホッと一安心。

各部の締め付け等点検しつつ外した部品を元どおりに組み立て。
排出したオイルを戻し、緊張のエンジン始動。

何回かセルスターターを動作させ点火すると気になっていた異音はなくなり元どおりの静かなアイドリング音に戻りました!

と、思うのも束の間。
しばらくアイドリングさせ油温が上昇しエンジンが温まってくると、以前とはちがう「シャリシャリ」という音が出てくるようになりました。orz

ただ今回オイルポンプをアッシー交換したこともあり、アタリが出て状態が落ち着くまでは効果の有無を判断するのは早計ということでしょう。
実際のところポンプの交換前後で音の質は変化したし以前より静かになったことは確か。
ここ数ヶ月オイルポンプ絡みの不具合は出てなかったし、むしろオイル排出時に出てきた金属片の方が新たな問題に発展しそうで今後の注目点になるのかもしれません。

今回純正金属ギアから樹脂製ギアに変更ということで、耐久性に若干の不安を感じますがあまり負荷のかかる場所でもないですし、オイルポンプローターの歯数変更による圧送量の変化なども含めしばらくは慣らしも兼ねて様子見するしかない状態と言えそうです。

というわけで、これ以上気にしても仕方ない状態までいろいろ試したので、今回のオイルポンプ交換をもって一連の異音問題の対策は一旦打ち止め!とします。
CGL125にはCG125(セルスターター搭載モデル)用オイルポンプがアッシー交換可能である!と確認できたのが今回作業の一番の収穫だったということで締めとしましょう。

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