先日失敗に終わった内圧コントロールバルブVer.2ですが、懲りずに部品流用小加工で再度シングル弁化を試してみましたよ。
Ver.1との違いは大雑把に言うと、灯油ポンプの弁数とブローバイガス経路がストレートかどうかですが、他にも違いがあるのではないかと考えそれぞれの部品をじっくり眺めてみました。
その中で見つけたのが弁そのもの違いで、Ver.2・ペコペットPH-10Aの弁は半透明で厚みが薄く柔らかそう、Ver.1・トーヨーポンプBD型は赤い色で厚みがあり硬そうというものでした。
根拠はありませんが、薄く材質が柔らかそうなVer.2の弁はエンジン回転数の違いで動作への影響がより出やすいのではないか?と思い、それなら厚く硬そうなVer.1の弁ならどうだろう、ということでVer.1の弁を試しにVer.2の本体に移植してみることにしました。
手動式灯油ポンプはどこのメーカーの製品でも概ね同じ構造で弁の部品は取り外すことができます。
移植に当たってそれぞれの弁のサイズを測ってみました。
まずはVer.1に使ったトーヨーポンプBD型。
外径 20.4mm
厚み 8.5mm
弁の厚み 1.0mm
続いてVer.2に使用したペコペットPH-10A
外径 20.2mm
厚み 9.0mm
弁の厚み 0.5mm
弁のケース部分はほぼ同じサイズで互換性がありますが、弁自体の厚み・硬さはだいぶ違います。
Ver.1・BD型に比べ、Ver.2・PH-10Aの弁はやはり薄く柔軟性のある素材です。
という訳でVer.1・BD型の弁をVer.2本体に移植し試走をしてみました。
走り始めてその差はすぐに出て、高回転域でのスロットルレスポンスの鈍さはすっかり解消されてしまいました。
10,000回転まで気持ちよく吹け上がり、上り坂でのトルクも良好。
全体的にVer.1バルブの時と同様の効果を感じられました。
ここまでの結果としては、灯油ポンプ流用型内圧コントロールバルブVer.2の問題点は弁の数とブローバイガス経路のストレート化ではなく、弁自体の問題であったということですね。
概ね良好な結果を出したVer.2改でしたが、新たな問題も発生。
試走当日は気温20℃前後と比較的高く、エマルジョン発生の条件には当たらない状況でしたが、試走後の点検でバルブ内に多くの水蒸気が付着していたのが見えました。
エマルジョンが発生したわけではありませんが、その原因でもある水蒸気の発生はVer.1では見られなかったものなので、今後気温が低い状況では注意が必要かもしれません。
しばらくはこのVer.2改で様子を見てみることにします。
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コメント
初めまして、愛知県在住のCB125SB乗りです。
私もver.1を製作し装着してみました。
気温12〜16度で200km程走行してみました。
エマルジョンの発生は見られませんでしたが、水蒸気がびっしりついていました。
今後の保守性が課題ですね。
でもそれよりも以前より吹け上がりが軽くなった事が嬉しくてたまりません。
しかも超低コストですから。
楽しいブログいつもありがとうございます、応援してます。
赤味噌さま
はじめまして、内圧コントロールバルブ制作と動作のご報告ありがとうございます!
CB125SBというと、スーパーストームのビキニカウル付きのモデルでしょうか?
CB1300SuperFourと同じカラーリングがカッコイイですね!
良く見ると、フレームやスイングアームの構成がCGL125と似ている部分が多いので以前から興味がありました。
(バッテリーの位置・型番など共通かと思います)
パーツの互換性など情報交換できたら嬉しいです!
内圧コントロールバルブについてですが、やはりポンピングロスの減少による吹け上がりの軽さの効果は体感できるようですね。
私もバルブ装着当初はエンブレの減少よりも吹け上がりの軽さに大きな効果を感じ、
調子に乗ってアクセル開け気味で走るのが楽しくてしょうがなかったため、燃費が悪化するという落とし穴にはまりましたw
普通に走っていればバルブ装着前と燃費はほぼ変わらないので乗り手の問題という訳ですね。
エマルジョン問題については、こちらでも富士山ツーリング以後エマルジョンの発生は無く、赤味噌さまのCB125SBと同じく水蒸気の発生のみで済んでいる状態です。
今のところエマルジョンの発生からその固着による弁の開閉不良といった問題には至らないようなのでしばらく様子見ですが、対策(になるかわかりませんが)用の部品が手に入ったらまた小改造してみようかと思っています。
今後も気軽に遊びに来て下さいね!