「点検は大事」という事なんですが、ちょっと前に発生した些細なトラブルの事を絡めて書いてみようと思いますよ。
オートバイというのは自動車と違ってライダーの身体を守るボディが無いためなんらかのトラブルや事故が発生したときに身体的ダメージを負う可能性が高い乗り物であることは言うまでも無い事ですよね。
なのでバイクに乗るときは毎回乗車前に点検をして不具合がない事を確認してから走り出すように心がけています。
実施している点検項目としては、
- 前後タイヤの空気圧
- 前後左右ウインカーの動作
- ヘッドライト・ポジションランプの点灯
- テール・ストップランプの点灯
- フォグランプの点灯
- その他
といったところです。
走行中にブレーキやウインカーなどの灯火類が点灯しなくなると事故に遭ったり起こしたりする確率も高くなるでしょうし、事前の点検で不具合がわかればリスク軽減にもつながりますよね。
特にタイヤの空気圧は走行に影響する部分なので、点検の結果空気圧が低かった場合は必ず規定値になるよう空気圧を調整してから出発するようにしています。
で、4月の桜ツーリングへの出発の際、リアタイヤの空気圧を測ろうとエアゲージをバルブに当ててみたところ全く反応しないというトラブルに見舞われました。
エアゲージが無反応という事で最初に疑ったのはエアゲージの故障。
エアゲージが故障するなんてほとんどない稀な事だと思いますが、ツーリング出発直前ということもあってこの時は正直混乱して判断が鈍りました。
ならばとりあえずフロントタイヤのエア圧を、と思って計測してみるとエアゲージの動作は正常。
???と疑問に思いながらも一通りその他の項目を点検し終え、改めてリアタイヤのエア圧を測ってみるもやはり無反応。
見た目的にペチャンコになっているようには見えないリアタイヤですが、なんらかの変化があるかもしれないと思いとりあえず空気入れでエアを入れてみるとエアゲージの示す値は50kPaほど
点検している間にも入れた空気はどんどん抜けていくため正常な状態でないことは確か。
通常リアタイヤの空気圧は230kPaで調整してるので、どうやら前回乗車時からこの時までに空気がほとんど抜けてしまったようです。
続いて疑ったのはタイヤのパンク。
釘などの異物が刺さっていないかセンタースタンドを立ててタイヤ全体を目視確認するも問題は確認できず。
ここまで点検して残された部分といえばエアバルブのトラブル。
私のCGL125はチューブ仕様のタイヤを自己責任でチューブレス化していることもあってクランプインバルブを装着しているのですが、今使っているものは3年ほど経過しているためバルブのパッキンが劣化して徐々にエア漏れしていた可能性も考えました。
これは大ごとだぞ!ということでシャボン水を用意してバルブ周りに振りかけてみたところ、バルブからプクーっと泡の玉が出てきました。
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うわー、これからツーリングに出かけるのにバルブ交換なのか!と絶望しかけましたが、ちょっと待てよ?
バルブのパッキン付近じゃなくてバルブコアのあたりからシャボン玉が発生しているということは、バルブコアが緩んでるって事じゃないのか?
ってことで、虫回しでバルブコアを回してみたらエアが抜け切るくらい完全に緩んでいる状態でした。
思えばここ半年くらい出発前の点検で通常より20kPaくらい空気圧が低くて毎回エアを入れるという事が続いていました。
多分その半年前くらいからバルブコアが緩み始め、この時になって完全にエアが抜け切るくらい緩み切ってしまったという事なんでしょう。
バルブコアを締め直しエアを入れてみるとしっかり230kPaのエア圧を維持し、それ以降はあっという間にエアが抜け切るということは無くなりました。
わかってしまえば何ということはない、単にバルブコアの点検モレだったというオチです。
今思えば前兆はあった訳でそこに気付けなかったことが私の落ち度であったことは確かです。
しかし今回のトラブルがあったことでバルブコアの緩みもトラブル回避のための確認すべき点検項目の一つとして加えることができたのは小さいながらも収穫であったと言えそうです。
ということで結果30分ほどのロスでツーリングに出発、トラブルなく帰ってくることができましたが、もし点検することなく出発し道中でトラブルが発生したらと考えたら今でもゾッとします。
出発前の点検をするからこそツーリングを中止するという判断にもつながるケースもありますし、やはり「点検は大事」ということを再認識するいい機会となりました。

写真はいつも持ち歩いているエアゲージと虫回しです。
エアゲージはともかく虫回しなんて滅多に使うことはないだろうと思っていましたが、今回はこれのおかげでトラブルの原因を特定できた訳ですし、「エア圧なんてGSで測ればいいじゃん」などと言わず、転ばぬ先の杖ではありませんが車載工具の一つに加えておくというのもアリだと思いますよ。
体が露出していて事故に遭うとダメージが大きいオートバイだからこそ事前に排除できるトラブルがあればその対策をし、楽しく安全にライディングできるよう今後も気を遣っていきたいものですね。
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