CG125用ローラーカムフォロアーの装着 準備編

ローラーカムフォロアー

購入してからもうすぐ二年になろうかという時間が過ぎてしまいましたが、今回紹介するパーツはCG125用ローラーカムフォロアーです。

2015年9月の記事「ネタを仕入れた」の時にタオバオ経由で購入してあった物ですが、CGL125を購入後3年半の時を経てクランクシャフト・タイミングホールの両キャップが外れたことでようやく装着の目処が立ったという訳です。
(キャップが外せなくてもカムフォロアーの交換はできますが、装着後のタペット調整ができませんからね)

通常OHCのエンジンであればローラーロッカーアームですが、CGL125はCG125と同様のOHVエンジンが搭載されているためカムフォロアーというパーツがそれに該当するパーツとなります。

図の4番のパーツがそのカムフォロアーですが、OHCと違ってCGL125のOHVエンジンではクランクシャフト近くにある吸排気兼用の1カムのカムギアがカムフォロアーを通してプッシュロッドを押し上げ、シリンダーヘッドにあるロッカーアームを介してバルブを動作させる仕組みになっています。 (CG125用OHVエンジンの動作の仕組みはこちらの動画がわかりやすいです)

このローラーカムフォロアーを購入したのは単なる興味本位で、その効果を考えての物ではありませんでした。
ショップの謳い文句としては「静音」「省燃費」「高耐久性」など、そのパーツのイメージとしてはレーシーなものからは遠いものです。
ローラーロッカーアームといえばチューンされたエンジンや、最近では環境対策に対応するために用いられることが多いようです。
11,000回転まで回るCGL125のOHVエンジンとはいえさらに高回転まで回してレーシーな走りをしたいなどとはこれっぽっちも思っていなかったので、むしろ「省燃費」「高耐久性」の面では大歓迎です。
ただ元々メカノイズの多いOHVエンジンでどれほどの静音効果があるのかは疑問ですね。

個人的な考えでは、スリッパー式カムフォロアーであればエンジン始動時から低回転域ではカムに対しての摩擦抵抗が大きいですから、ローラーカムフォロアーを導入することで低回転域でのフリクションロス低減の効果は見込めますし、カムフォロアーにローラーが付くことで増加する慣性重量が高回転域でのカムに対しての追従性を悪化させるのでは?と考えると、ローラーカムフォロアーの導入は低回転からのモリモリトルクで加速する私好みの運転には適している、と考えるようになりました。

前置きが長くなりましたがそろそろパーツの様子を見てみましょうか。

なぜか二組あるCG125用ローラーカムフォロアー。
値段はどちらも約30元。(送料別)
左のものは2015年に購入したもので右は2017年の春に購入したもの。
このパーツのキモというか注意すべき点といえばニードルローラーベアリングが内蔵されているローラー部ですね。
OHCエンジンと違ってシリンダーに装着するOHVエンジンのカムフォロアーは、ローラー部の破損等があるとその検証や修理に手間がかかります。
ニードルベアリングの回転に少しでも引っかかりを感じるようであれば、そこから破損する可能性は低くないといえるのでここは慎重にいきたいところです。
最初に購入したものは片方のローラーに若干の引っかかりを感じたので、予備にと思って2セット目を購入したわけですがこちらも同じようなものでした。

続いて実際に装着した状態を想定して、試し購入したカムギアのカムとプッシュロッドを組み合わせて写真を撮ってみました。
下側中央にあるカムが時計回りに回ることで排気側〜吸気側の順でプッシュロッドが押し上げられます。
ローラーの位置から言って、この場所でニードルローラーが焼付き破損、クランクケースに落下とか考えると恐ろしくて夜も眠れませんw

2店舗から購入したローラーロッカーフォロアーのそれぞれのローラー部です。
サイズ等は概ね同じですが、造りがの違いが見て取れます。

ローラーのホルダー部の構造や仕上げ処理にも違いが見られますが、どちらを使用するかの決定的な違いはありませんでした。

それぞれのパーツの詳細を確認したところでパーツの洗浄をしてみたいと思います。
前述した通りこのパーツを実装して使用する上でのキモはローラー部だと思うので、製造にあたっての品質管理の面を考えるとベアリング内のゴミなどはできる限り除去したいところです。
実際どちらのものもローラー部の回転に若干の引っかかりを感じるので、その解消も兼ねて徹底的に洗浄してみたいと思います。

パーツクリーナーを一缶使い切るぐらいの勢いでローラー部を徹底的に洗浄します。
引っかかりを感じるローラーはトレイに溜まったパーツクリーナーの液体に漬け込んでさらに洗浄してみます。
サビ防止のためだと思いますがパーツにはオイルが塗布されているので、ローラー部からの油分が無くなるほどまで洗浄したところで引っかかりはほとんど気にならないレベルになりました。

洗浄したローラーカムフォロアーはタッパーに入れて余っていたオイルに漬け込んでしばらく保存、洗浄したニードルローラーベアリングへオイルを浸透させておきます。
カムフォロアーのシャフトや今回は使用しないカムもサビ防止のためオイル漬けにして保管します。
というわけで準備編の今回はここまで。 次回、装着編へと続きます。

ところで試し購入したカムですが、シャフトが通る部分を見るとなるほどと思われる加工がされていました。
ニードルベアリングが仕込まれている訳でもないので潤滑は大事な部分だと思いますが、カムの表側に空いている穴からつながる内部のオイル溜まりを通して斜めに刻まれたラインでシャフト全体の潤滑を促すようになっているようです。

カムギアの取り外しはジェネレーターローターを外さなければならないので今回は使いませんが、いずれ交換の機会があったら純正品との違いを確認してみたいと思います。


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