目下のところトランスミッション交換に伴うギヤの入りにくさを、馴染むまでは慣らし運転をすることで一旦の目処とした我がCGL125。
ここまで100kmあまりの試走を経た現在他にも見逃せない不具合が起きており、これについては転倒など大事故に発展する可能性を感じたため今回はこの辺りをなんとかしようということで作業をしてみましたよ。
さてその不具合ですが、ズバリフロントブレーキに関するもの。
具体的な状況としては、急制動時にフロントブレーキを強めにかけた時に、
- 「ハンドルが直進方向にロックされたような状態になる」
- 「ブレーキを解除したのにフロントブレーキが引きずってる状態になる」
- 「ブレーキを緩めるなどなんらかのアクションをするとバコン!という音ともにロック状態が解除される」
というもの。
最初にそのような状態になった時は公道走行中の急制動せざるを得ない状況だったため偶然に起きた現象でした。
これはいままで体験したことのない現象だったこともあり、後日わざと急制動をかけてみると同じ状態を再現することに成功。
原因がはっきりしないものの再現性があるということで、急制動時の不安定な状況下でのハンドルロックという大事故に発展しかねない不具合を解決するため、まずはブレーキ廻りの点検をすることとしました。
という訳でまずはどうすると問題の不具合が起きるのか?ブレーキの操作をあれこれ試して見ると一つの問題点が浮かび上がりました。
それがここ、フロントブレーキアームとアジャスターの部分。
何度か急制動のようなレバー操作をしたところ、ブレーキを引いてから解除する過程で写真のようにアジャスターがブレーキアームに引っかかりブレーキワイヤーが引かれたままの状態となりました。
で、どうしてこうなったのかというと、
- ブレーキシューが減ったことでワイヤーの遊びが増えてアジャスターが浮き気味になっていた
- ミッション交換の二ヶ月ほどの放置期間中雨が多かったせいで各部の油分が洗い流された
- ブレーキワイヤーの油分不足でブレーキ解除時の戻りが悪くアジャスター引っかかりの一因に?
等が考えられるところ。
これについては潤滑スプレーを吹いた上でアジャスターを締め込み遊びの調整をしたことで一旦の解決をみました。
ただこれとは別に前回のメンテから5ヶ月ほど経っていたこともあってフロントブレーキの分解清掃を実施することにしました。
ここのところの試走では通常のブレーキ操作でもまだらに引きずる感覚があったのですが、ブレーキパネルを外して見るとドラムの中はこんな感じ。
今まで見たことのないまだらなシューの擦れた跡が見受けられました。
とりあえず見た目的に通常とは違うブレーキの状態が確認できたので、当初のトラブルがここらの分解清掃で解決するなら儲けもの。
ハンドルが直進状態にロックされる問題は、ブレーキが引きずっている状況下で直進性が強まると仮定するなら関係があるのかもしれません。
(結果それとは別の問題でした)
とりあえずいつも通り各パーツを分解清掃し適宜グリースを塗布して再組み立て。
まずはフロントブレーキの動作が滑らかになりました。
合わせてブレーキワイヤーにもインナーに潤滑スプレーを流し込み動作がなめらかになりましたが、いずれワイヤーをまるごと交換した方が良いのかもしれません。
これで一応の解決をみたかな?という感じですが、せっかくなので続けてリアブレーキも分解清掃も実施。
正直面倒なんですが、今後不安を感じながらの乗車ということをを考えたら見逃すわけにはいきません。
分解清掃の様子は割愛しますが一つ気になった部分など。
交換後一年ちょっと経ったハブダンパーですが、それまで使用してた新車時のハブダンパーが約7年35,000km使用しても痩せる程度で済んでいたのに、交換した新品の純正ハブダンパーが一年ちょっとでこの状態。
純正とはいえ素材に違いがあるのか?ここ数日のギヤの入りにくいミッションの変速操作でショックが大きかったからなのか?キズが目立ち裂け目も発生という想定外な状態となっていました。
こちらは予備があと二組あるので次回以降の点検で破損しているようなら交換することにしましょう。
リアブレーキの分解清掃とグリスアップを終え、元どおりに組み直してチェーンの引きしろを調整して作業は終了。
これでようやく安心して乗れる状態になれました!
・・・
ほんとに不具合は解消したの?という不安感を拭えないままエンジンを始動。
あちこち目視確認をしつつ、「やはりもう一度不具合の状況を再現してみよう!」と思い立ち急制動を実施。
「ガコン!」という音ともにまたもやハンドルが直進状態でロックされた状態になりました(泣)
幸い周りには車や人がいない状態だったのでロック状態が維持されたまま原因を特定するべくサイドスタンドを下ろしてあちこち眺めて見ると・・・
お前か〜!
そう、フロントフェンダー後端に装着されているフラップが後付けのエンジンガード下端部に引っかかっていました(笑)
写真は引っかかりを外した状態ですが、フラップの一部にヒビが入り下端部にも擦れたような跡が見られます。
エンジンガード下端部のパイプ上にも何かが擦れたような粉末のものが付着し、まさに何度かここにフラップが引っかかったことを表していますね。
これ、じゃあなんでこんなところにフラップが引っかかるのかというと、エンジンガードの装着位置が悪くてフロントサスがフルボトムした時にフラップが当たるだけで済まず、エンジンガード下端部を乗り越えてフラップが引っかかり、サスが伸びる状態に移行しても元に戻らないということなんですね。
フラップが引っかかったままだとエンジンガードの下側ステーの突起部に左右の動きを制限され直進状態でロックされた状態が維持される、というのが今回の不具合の顛末だったということ。
それに加えて最初に発覚したフロントブレーキのアジャスターが元に戻らずブレーキが引きずられたままになることが加わって一切の操作を受け付けない、ということだったようです。
ちなみに不具合の三つ目に書いた「バコン!」の音ともにロック状態が解除されるのは、まさにこのフラップの引っかかりがなんらかのきっかけで外れた時の音、ということなのでしょう。
さてこれでほぼ原因の特定はできたわけですが、ブレーキメンテ外のところで不具合が発生している現状では解決には至っていないということ。
これに関しては簡単なことで、エンジンガードの取り付け位置を見直すということで解決できそうです。
余談ですがミッション交換に伴ってエンジンガードも外してしまったこともあり、再組み立て時にその部分の確認を怠っていたというのがそもそものきっかけ。
以前にもフロントサスのフルボトム時にエンジンガードに接触するのはわかっていましたがそこまで考えが至っていませんでした。
ということでフルボトム時でもフロントフェンダーのフラップが接触しない位置まで下げる方向で位置を調整。
これにて今回の不具合は解消!ということになりました。
結果から見ると単に私の作業ミスだった今回の問題。
とはいえ気になった部分を放置することなく大事に至らなかったことを考えるとまあ結果オーライなんですが、今後は一つ一つ確認しながらの作業を徹底しようと心に誓ったのでした。
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