内圧コントロールバルブ番外編 ジャンクなAIリードバルブを試してみた

内圧コントロールバルブ

またまた懲りずに内圧コントロールバルをいじってみましたよ。
前回のVer.2改で概ね満足していましたが、偶然あるものを入手したので試してみました。

先日たまたま寄り道したアップガレージのわけあり品コーナーでこんな物を発見。
自作内圧コントロールバルブの改造に使えそうな感じだったので躊躇うことなく購入w

多分エアインジェクションシステムの部品一式でしょう。
どのバイクに付いていたものかわかりませんが、必要ない人にはゴミにしかならない部品のようで・・・

なんと、お値段は30円!
リードバルブだけでも3~4000円するそうなので、ホースはともかくとして、ホースクランプやらいろいろ使えそうな部品も込みでこのお値段は破格ですね!
いいおもちゃを手に入れましたw

さて、こちらが今回内圧コントロールバルブに流用するリードバルブの部品です。
レデューサーとも呼ばれているようで、ネット上の情報では負圧を利用したアクティブタイプの減圧バルブに利用されているのをよく見ますね。

分解してみました。
右からイン側ケース、リードバルブ、アウト側ケースになります。
イン側、アウト側のケースに挟まれるようにリードバルブが内蔵されます。
2ストロークエンジンではおなじみのリードバルブと同様な動きをするワンウェイバルブですね。

リードバルブのアップです。
板状バルブの上にはストッパーがついていてバルブ全開時の空き幅は0.5mmほど。
ケースに接する部分と板状のバルブに接する部分はゴムでコーティングされ気密を保つようになっています。

ちなみにケースを写真のように逆向き取り付けてもバルブは動作するみたいです。
ホースの取り回し次第ではこちらの形状も選択できて便利ですね。

現在使っている灯油ポンプを利用した内圧コントロールバルブVer.2改です。
こいつの代わりにジャンクなリードバルブを装着してみましょう。

排出側のホースを別途用意して、まずはノーマルでのバルブの動きを感じるためにそのままの状態で取り付けてみました。
ホースの取り回しも特に問題なくサイドカバーに干渉することもなく取り付け完了。
エンジンを始動し、アウト側のホースを外して音を聞いてみるとポコポコ音がして、アイドリング状態ではバルブが正常に動作しているようでした。
それでは簡単に試走をしてみます。

走り始めて最初に感じたのは、灯油ポンプ流用の内圧コントロールバルブに比べてエンジンブレーキが激減したことでした。
今までの感覚で運転するとブレーキが間に合わないほどエンブレが減りました。
これはイイ!とさらに走ってみると、どうも6,000回転以上のレスポンスが悪い
高回転域での感じが失敗したVer.2と似ていてどうも重い感じ。
だんだんレスポンスが悪化し、トルクも細ってノーマルよりダメな感じになってきたので、途中で心配になって灯油ポンプタイプに交換しました。

外して状況を確認してみると、バルブに水蒸気が溜まりビチャビチャ
しかもその水蒸気でリードバルブが張り付いたようで、バルブが断続的に開閉するようになっていました。
元々負圧で動作するリードバルブをブローバイガスの排圧でパッシブに動作させていることに無理があるのか、水蒸気が発生したことでバルブ開閉が断続的になり、今回リードバルブをつけることでむしろクランクケースの内圧が上がってしまったようです。

リードバルブを内圧コントロールバルブにパッシブで流用するにはバルブ自体の構造的な問題があるようで、少ない排圧でも動作させるには加工をする必要がありそうです。
そんな訳で、バルブの動きを観察してみようということで動画を撮ってみました。

ご覧のようにバルブストッパーがついた状態ではデフォでしっかりバルブが閉じており、排圧によってバルブが開いても開度が少ないようで、これに水蒸気が加わるとバルブが張り付きを起こすのも納得がいく感じがします。
それに対して、試しにストッパーを外してバルブに隙間を空けてやるとバルブの開閉が大きくなります。
ストッパーを外したまま装着するわけにもいかないでしょうから、バルブ自体を少し折り曲げるなどして隙間を作ってやることで、同様な効果を得られるのではないかと思いました。

今回はここで時間切れとなったので、次回バルブの折り曲げ加工などをして試してみようと思います。


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