灯油ポンプを使った内圧コントロールバルブVer.2 失敗偏

内圧コントロールバルブ

エマルジョン問題が発生した、灯油ポンプで自作した内圧コントロールバルブに代わって、構造を変更したVer.2を作ってみましたよ。
しかし、タイトルにもあるように今回の部品は失敗作でしたが、せっかく作ったので記事にしてみました。
最初に作ったVer.1はその機能については概ね満足のいくもので、前回のツーリング以来エマルジョンの発生もなく、その後きれいに消えてしまったのでそのまま使い続けても良かったのですが、今回新たな構造を考えつき、エマルジョン発生時の清掃の容易さを考え灯油ポンプの2個あるバルブのうち、一個をドレンホール化しブローバイガスの経路をストレート化することで全体的な効率化を狙った設計にしてみたわけです。
Ver.2取り付け後に小一時間ほど試走してみてると、最初に作ったこれまで使っていた物の方が良かったので結局元のVer.1に戻してしまいました。
一応部品構成と製作の過程を書いてみますが今回は失敗作なのでザックリで行きます。

今回作った内圧コントロールバルブVer.2の部品です。

  1. 株式会社工進 灯油ポンプ手動タイプ ペコペット PH-10A
  2. 耐圧樹脂ホース・耐油ホース スーパートヨロンホース ST-12 12×18 13cm x1 3cm x1
  3. 家庭用カセットガスボンベのフタ

灯油ポンプのホースとポンプを外し排出側の弁を内側から指で押し出して分解します。
ポンプは下側ネジ部分をカットし、ホースは蛇腹部分5cmとストレート部分4cmを残してカットします。

エマルジョン用ドレンホールのキャップに使ったのはカセットガスのフタ。
画像左のように下の部分をカットします。(右は元の状態)

それぞれの部品を組み立てるとこのようになります。
ブルーのホース側から流れてきたブローバイガスはポンプの弁を通り抜け左側の蛇腹ホースへと流れます。
発生したエマルジョンはカセットガスのキャップで作ったフタに溜まり弁の固着を防止する(といいな)構造になっています。

CGL125に装着した様子。
なんとも完璧なフィット感です!
エンジンも一発始動でアイドリングも安定。
一個にした弁も問題なく動作し、完成したかに見えました。
さて、早速試乗してみますが走り始めて10分ほどで今回の内圧コントロールバルブが失敗だとわかりました。

  1. Ver.1のような吹け上がりの軽さがない。
  2. 6000回転から上の領域ではスロットルが重くアクセルを開けてもついてこない。ボコつくほどではないが、谷ができた感じ。
  3. エンジンブレーキと振動がノーマル時と同等でバルブ装着による軽減がない。

という感じで全体的にノーマルのブリーザーホース装着時とあまり変わらない結果となりました。
一つだけ良くなったと感じたのは、6000回転までの低回転・低速域での押し出し感というかトルクが増えた部分。
街乗りレベルでは扱いやすさを感じましたが、ツーリングなどの長距離走行時4速や5速での巡航時にはストレスのたまる状況になりそうだったので、今回の内圧コントロールバルブVer.2は早々にあきらめる事にしました。
どうやら低回転域では動作しているバルブの弁が、高回転域では上手く動作せず上記のように状態が悪化したということのようです。
バルブの弁を一個にすることで弁の動作を軽くするのが目的の一つでもありましたが、それがかえって裏目に出た訳ですね。
ただ、今回のVer.2バルブが失敗作であったことから、内圧コントロールバルブVer.1の装着よる効果の体感が明確になったのは良い材料となりました。
失敗だけで終わるのもなんなので、今回はエマルジョン対策としてCGL125のサイドカバーの穴を塞ぐ加工をしてみました。

CGL125のサイドカバーには写真のような穴が開いており、ちょうど内圧コントロールバルブの弁の部分が走行風で冷やされる位置になっています。
サイドカバー裏側から両面テープで1mm厚のゴム板を貼り付け、走行風によってバルブが冷えるのを低減させるようにしてみました。
どれほどの効果があるかはわかりませんが、やらないよりはマシでしょう。

ちなみにエマルジョン発生から一週間経った内圧コントロールバルブVer.1の状態はこんな感じ。
エマルジョンは綺麗さっぱり消え去り乾いた状態で弁の動作も問題ないようでした。
今後は気温が低下してエマルジョンが発生しやすくなる季節になるので、定期的に状態を見つつ必要であれば清掃などのメンテナンスをしてみようと思います。


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