クラッチスプリングその他を交換した

昨年のトランスミッション交換以降気になってはいたものの見て見ぬ振りをしてたクラッチ関連の不具合。
早々に梅雨明けしちゃった猛暑の週末だけど、いい加減ほっておく事もできなくなったので第一弾ということでクラッチスプリングその他の交換作業をやってみましたよ。

で、症状はどんなものかというと、昨年のミッション交換以降ニュートラル以外のギアに入っている状態でクラッチを切って押し歩きした時にとても重いというのが目立つ不具合といったところ。
センタースタンドを立てた状態でエンジンをかけた時にニュートラルでも勢いよく後輪が回ってしまうという状態でもあるので、一番疑わしいのはクラッチが完全に切れていないという事なのでしょう。

これの影響なのか?交換後すぐに比べてだいぶ良くなったものの依然として変速時のギヤの入りが渋いという問題も解消はしていません。
クラッチが完全に切れないことによってギヤが入りにくくなるということもあるようなので、この辺りも今回の作業で改善してほしいところです。

ちなみに昨年のミッション交換時に計測したクラッチスプリングの自由長やクラッチ板、フリクションプレートの数値は使用限界には至ってなかったのでそのまま騙し騙し一年あまり使ってきましたが、我がCGL125も今年の12月には購入以来丸9年になるしそろそろ交換してもいい頃合いなのでしょう。

そんなわけでクラッチ関連部品のパーツは一通り揃えてあるもののいっぺんに全部交換してしまうと、不具合箇所の切り分けができないと思うので、今回は作業が簡単なクラッチスプリングとクラッチリフターガイド・ロッド、クラッチリフターベアリングの4点を交換してみます。

今回交換するクラッチスプリング、クラッチリフターガイド、クラッチリフターロッド、6001ベアリング

今回交換する部品はこんな感じ。
今回の作業に合わせて購入したクラッチスプリングとベアリング、以前購入したクラッチリフター関連のCG125用社外パーツ。

新品クラッチスプリングの自由長

クラッチスプリングはホンダ純正部品で一個あたり110円くらいでした。
今回は4個交換します。
品番:SPRING, CLUTCH 95014-75110

ちなみに新品時の自由長は、正確なものではないですが約35mmでした。

リフターベアリングに使用するNTN 6001ベアリング

続いてはクラッチリフタープレートとクラッチリフターガイドの間に装着するベアリング。
これはパーツリストに6001サイズの記載があったため純正部品ではなくNTNの汎用ベアリングを使うことにしました。
構造を見てみるとわかりますが、回転差のあるクラッチリフターガイド・ロッドとクラッチリフタープレートの間で回転しながらスラスト方向へ移動するという重要な仕事をしている部分ですから予防的に交換する意味はあるでしょう。
これは大体300円くらい。

社外品のクラッチリフター関連パーツ

こちらは以前購入したCG125用の安価な社外パーツでクラッチリフターガイドとクラッチリフターロッド、そのほかにクラッチクラウンを固定するためのスプラインワッシャーとセットリングの組み合わせ。
今回はクラッチを外さないのでリフター関連の部品のみ交換します。

クラッチリフターとロッドとベアリングの組み合わせ

クラッチリフターガイドとベアリングを組み合わせガイドの内筒にロッドを挿入した状態。
回転差のあるクラッチリフタープレートとクラッチリフターガイドはこんな感じの位置関係になっています。

交換する各部品の確認ができたので早速交換作業をしてみましょう。

マグネット付きドレンボルトに付着した鉄粉の状態

パーツを取り外す前にまずは入っているエンジンオイルを抜きます。
気温が30℃を超えているので暖機をするまでもなくそのままスルッと抜けてしまいますね。
マグネット付きドレンボルトには細かな金属粉が付着していますが大きな問題はなさそう。

今回はクラッチスプリングとリフター関連パーツの交換なので遠心フィルターを外す際の特殊工具は使いませんが、右クラッチカバーを外すまでの手間は変わりません。
オイルを抜いた後
マフラー→ステップバー→キックアーム→クラッチケーブル→クランクケースカバー
という順で多数の部品を外さなくてはいけない面倒な作業ですね。

20220702の右クラッチカバー内の様子

右クラッチカバー内のクラッチ・遠心フィルター・オイルポンプの状態です。
前回開けてから数ヶ月しか経っていないのできれいなものですね。
クラッチ中央部分に見えるベアリング・クラッチリフターガイドとロッドを引き抜き、四つのボルトで固定されたクラッチリフターパネルを外すとクラッチスプリングが交換できます。

クラッチリフター関連のパーツの比較

新旧ベアリング、クラッチリフターガイド、クラッチリフターロッドの比較をしてみましょうか。
(左が新品)

クラッチリフターガイドとロッドは概ね同じサイズで磨耗による変化も少ない感じですがせっかくなのでこの機会に交換。
旧ベアリングはさすがに若干のゴリゴリ感を感じるのでここは新品交換がいいですね。
新品のベアリングと比較してみると明らかに回転の滑らかさが違います。

新旧クラッチスプリングの比較

続いてクラッチスプリングの比較。
(下が新品)

それぞれ手でバネの反発力を確認してみましたがこれは違いがわかりません。
自由長を計測してみると新品が約35mmなのに対して旧品は約34.6mmということで、使用限界の34.2mmまではまだまだ余裕がありそうですがこの際なので交換します。

その他クラッチリフター関連では右クラッチカバーにあるクラッチリフターカムのロッドの受け側部分の磨耗が気になるところですが、写真のように段付きになった状態というのが磨耗によるものなのか?元々なのか?
磨耗が進めば当然ロッドのストローク量に影響してくるでしょうから、今回のクラッチが完全に切れないという不具合に関係する可能性もあるやもしれません。

一通りの確認を終え外したのと逆の順で新品のパーツを組んでいきますが、せっかくなのでクラッチ前側にある遠心フィルターの汚れ具合も見ておきましょう。

20220702_遠心フィルターの汚れ具合

昨年のミッション交換に伴って各ギヤが馴染むまでの間に鉄粉が出るだろうと思っていましたが、遠心フィルターの内壁を拭ってみると遠心分離された目立つ汚れがありました。

今回はこのままパーツクリーナーで洗浄してフタを閉じておきます。


各パーツを元どおりに組み直しオイルを入れて作業は終了したわけですが、
で、当初の課題だったクラッチが完全に切れない状態は改善したのでしょうか?

まずエンジンをかけずにギアを1速に入れてクラッチを切っての押し歩きは以前より若干軽くなりました。
続いて近所を少し走らせてみたところギヤの入りも若干改善し以前より軽くシフト操作ができる感じになりましたね。

交換したパーツが馴染むまで多少時間はかかるでしょうが、体感できる変化はあったのでクラッチスプリング関連のパーツ交換は意味があったようです。
ただやはりミッション交換以前の状態には戻っていないのは確かなので、引き続き様子を見つつ次の作業を進める準備をしようとおもいます。

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