ブレーキワイヤーのメンテとクラッチケーブルの加工・交換

ようやく長い梅雨が明けましたね。
今年は特に長い事雨の日が続いたことでバイクに乗る以前にメンテもできない状態。
この週末は晴れが続いてライダー達は待ってましたとばかりにツーリングへ出かけた事でしょうが、我がCGL125の現状を考えると今はまだ遠出するわけにも行きません。

というわけで春先に発覚した各ワイヤー問題のうち最大の課題だったブレーキとクラッチの状態確認と、その対策を施す時がようやくやってきましたよ。

まずはブレーキワイヤーから。
前回のメンテ時にブーツを破損してしまいましたがそれ以前からインナーワイヤーへの水の侵入があったらしく見える範囲で錆の発生がありました。

ブレーキワイヤーを取り外しとりあえずボンスターで見える範囲で磨いてみます。
すると錆は思ったほど進行してはいなかったようでホッと一安心。
本当はブーツを取り外して磨きたいところですが、外すとバラバラになりそうなので見える範囲で錆落としをしておきます。

概ね錆落としが終わったところでインナーに極圧・水置換潤滑防錆浸透スプレーを注油。
比較的水に晒される場所でもあるためグリースよりいいのではないか?という事で今回はこれを使用。

レバー側のワイヤーは錆やほつれもなくとてもいい状態だったので、こちらも軽く清掃して潤滑スプレーを注油。

各部ゴム部品にシリコーンスプレーを塗布しつつ元どおりに組み立て。
清掃と注油の効果は大きかったようでフロントブレーキの動作はとても滑らかになりましたよ。

今回はワイヤー自体大きなダメージがなかったので清掃と注油だけで済んだけど、今後の事を考えると定期的な点検と清掃・注油は欠かせませんね。
とりあえず先日新品購入した純正のブレーキワイヤーが温存できた事は大きかったです。


お次はクラッチワイヤー。

こちらは春のメンテナンス時にレバー側タイコ部のワイヤーのほつれが発覚したので交換が必須です。
とりあえず清掃と注油でここまでごまかしてきましたが、それこそツーリングで遠出した先でワイヤーが切れて走行不能!なんて事態には遭遇したくないので今回こそ本腰を入れて対策します。

ブレーキワイヤーと共に純正のクラッチワイヤーを入手する事はできましたが、こちらはブレーキと違って以前購入した長さが合わない社外品クラッチワイヤーのインナー長を純正に合わせれば使用できそうなので練習も兼ねてその加工にチャレンジしてみようと思います。

加工するにあたってまずは純正ワイヤーとのサイズ比較。
(上)が純正クラッチワイヤー
(中)がアマで単品購入したWY125用
(下)がタオバオで購入したWY125-F用

全然サイズが違います(笑)
(中)のアマ品はアウターが純正と同じもののインナーが2cm長い状態。
(下)のタオバオ品はアウターが1.8cm短くインナーが1.5cm長い状態。
ちなみにタイコ部のサイズもそれぞれ違ってるけどここはアームに引っかかって外れなきゃいいのでまあいいでしょう。
(どうせぶった切っちゃうしw)

今回は社外品のクランクケース側のタイコをぶった切って、なんらかの素材でサイズを合わせてタイコを作成・ハンダ付けするという形で進めてみようと思います。
まあ失敗しても純正の新品クラッチケーブルがあるので気楽なものです。

今回は一番短くて今後あまり使い道のなさそうなタオバオ品のクラッチワイヤーを加工してみようと思います。
(うまくいけば次回はアウターの長さが同じなものを加工)

まずは純正クラッチワイヤークランクケース側のインナー引き出し量を計測。
インナーとアウターの長さに関わらず、ここのサイズが合っていれば装着と動作は問題ないでしょう。

アウター末端部からタイコの固定部(アームのひっかかる部分)までの長さを約100mmと設定。

タイコ部に使用するのは工具箱を漁ったら出てきた圧着スリーブ。
ツバ付きの太いものとインナーワイヤーのサイズにちょうどいい細いものを組み合わせてみようと思います。
まずはツバ付きのスリーブに細いスリーブを金槌でコンコンと叩き込み一体化。

社外クラッチワイヤーのタイコ部をペンチでぶった切って別の細いスリーブを挿入してから一体化したスリーブを挿入。
ツバの部分がアウターから引き出して約100mmの位置に電工ペンチで圧着、あまったインナーワイヤーは解いて広げておく。

圧着のみだと使用している間にすっぽ抜ける可能性があると思ったので、圧着したスリーブとインナーワイヤーをハンダ付け。
今回使用したのはステンレス用のフラックスが付属したセットのもの。
ワイヤーの網目まで流れ込んでくれる事を期待してこれを使用してみます。

さて半田付けですがフラックスの効果は絶大で、ワイヤーのよってある隙間を伝ってスリーブの全体にハンダが行きわたってくれました。
ただツバの部分から後ろが長くこのままではアームの固定部に入らないため結局デスクグラインダーで長さを調整。
現物あわせで叩いてたりしてたらガタガタになっちゃいました(笑)

とりあえず外した純正クラッチワイヤーと入れ替える形で仮に装着。
今回の加工品はアウターが純正より1.8cm短いのでケーブル装着時の取り回しやハンドル操作時に不具合を発生する可能性もありました。
が、ハンドル操作時、特に左に目一杯切っても操作上の問題点もなく、エンジンをかけての状態でも不具合は発生しませんでした。
1.8cmくらいのサイズ差ならケーブルの遊びの範囲内で収まっているのかもしれませんね。

とりあえず仮装着で大きな問題点は発生しなかったためインナーワイヤーに極圧潤滑スプレーを注油、ブーツとアジャストナットを純正から移植して作業は完了。
ぱっと見いかにも加工品が付いているといった感じはなくまあまあの出来。

今回加工したタイコ部のアップ。
うまい具合に圧着スリーブのツバが引っかかってクラッチ操作をしてもタイコ部がすっぽ抜けそうな危うさは感じません。
とはいえ素人仕事の危うさもあるのでしばらくは取り外した純正クラッチワイヤーを持ち歩く事としましょう。

これで春メンテからの最大の懸念事項だった点がクリア。
ようやくバイクでの遠出ができる体制が整ってきました。

購入後7年を迎えるCGL125ですから他にも経年による劣化が疑われる部分を確認していきたいところですが、なかなかいっぺんにまとめてというわけにも行かないので一つ一つ年内中に解決していく方向でやっていくことにしましょう。

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