右スイッチ流用でハザード機能を追加してみる 〜取付編〜

右スイッチ流用によるCGL125へのハザード機能追加、今回はいよいよ取り付け編ですよ。
部品が揃ったので作業を始めましょう!
今回純正右スイッチと置き換える形で取り付けるのは以下のパーツたち。

  • CGL125用に配線改造をしたVFR800(と思われる)の右ハンドルスイッチ
  • 整流ダイオードを組み込んだハザード用割り込み配線
  • CG125用直流CDIの電源用変換カプラー配線

これがこれまで使用していたCGL125純正右ハンドルスイッチ。
ほぼ同じ形状ですがハザード機能付き右ハンドルスイッチと置き換えることでライトスイッチが無くなります。

各スイッチの動作は概ね見当がついてるのでまずはスロットルワイヤーのフィッティングの部分を確認してみます。
電気的な部分の動作が問題なくてもスロットル関連の組み合わせがうまくいかなければ元も子もないですからね。

というわけで取り外したCGL125純正右スイッチとハザード機能付きVFR800の右スイッチを比較してみます。
見ての通りスロットルワイヤー取付部の形状が違いますね。
一見違うのは方向だけのように見えますが・・・

写真のようにスロットルコーンの回り止めの部分からスロットルワイヤーねじ込み部までの長さに違いがありました。
その差は約5mmですが、この差がどのように影響するかというと・・・

なんの変更もなくそのまま右スイッチのみを取り替えると見かけ上インナーワイヤーが長くなりキャブレタートップキャップ部分との隙間が増えてしまいます。

これは右スイッチのスロットルワイヤー取付部が短くなったことで相対的にワイヤーのアウターが短くなったということだろうと思います。
スロットルワイヤーの遊び調整用アジャスターでは収まりきらないので右スイッチ交換で5mm短くなったアウター長を調整しなければなりません。

構造上右スイッチ側での調整はできそうもなかったので比較的簡単そうなキャブレタートップキャプにスペーサーを追加することで辻褄を合わせることにしました。
サイズの合いそうな適当なチューブを切って取り付ける方法が簡単そうですが、ホームセンターでいいものを見つけました。

「ジュラコンスペーサー」3.2x5mm 9個入りで約250円。
内径3.2mm 外径約5.9mm 長さ5mmで、まず長さは5mm短くなった右スイッチのサイズに丁度で外径も事前に測っておいたキャブレタートップキャップの穴の内径6mmにぴったり。

内径もワイヤー先端部径3mmが通るサイズでジャストフィットでした。
スペーサーを追加した分、キャップからワイヤーアウターが浮いて収まりが悪くなるのではと思いましたが、キャップの穴の深さが12mmあったためスペーサーを入れてもワイヤーアウター固定部の長さが7mm確保できます。

ハザード付き右ハンドルスイッチを固定し、スペーサーを追加した状態でキャブレタートップキャップを装着。
純正スロットルコーンとハイスロとして使用していたYZF-R系スロットルコーンの二種類のフィッティングを試してみましたが、どちらもスロットル全開まで操作することができました。

ワイヤーの遊びについてはCGL125純正は若干遊びが多めになるものの操作可能、YZF-R系流用ハイスロではアジャスターの調整で丁度いい遊びになりました。
入手が可能なら同形状の右スイッチを流用する際にYZF-R系スロットルを装着して同時にハイスロ化するのがいいかもしれません。

流用右スイッチの装着での懸念材料だったスロットル関連のフィッティングができたので、続いてはライトハウス内の配線処理に入ります。

前回作成した配線図を元に各端子を接続していきますが、今回キルスイッチの回路を直流CDI向けに変更したので、メインキーのOFF位置で導通するエンジンストップ配線(黒/白)の接続を外します。
これをつないだままだとACCからキルスイッチを経由した信号がキーOFF時に流れてしまうことから写真のギボシ端子を外して絶縁処理をしておきます。

続いて改造した右スイッチのキルスイッチから直流CDI用電源ラインに転用したエンジンストップ配線に直流CDI用電源変換カプラー配線を接続して、差し替えるで直流CDIに接続。
これで点火系の配線接続ができました。

ちなみにこの状態から、

  • ハザード付き右スイッチのキルスイッチ配線を外し
  • メインキーのエンジンストップ配線を接続し
  • 直流CDI電源用変換配線を外し
  • 純正交流CDIを装着する

ことで交流点火に戻すことが可能になるようにしました。
ツーリングなど出先で直流CDIの不具合によるトラブルの際、配線接続の変更で点火方式を純正状態に戻せるため簡単に復旧することができます。

最後はハザード用追加配線を接続しライトハウス内の各配線を整理、ヘッドライトを組みつけてから各スイッチの動作確認をして作業は完了。

今回の右スイッチ交換による変更点は、

  • 点火方式の違いからキルスイッチの動作は直流CDIへの電源供給を遮断する形に変更
    (交流式はCDIのエンジンストップラインをアースに落とす事で動作)
  • ヘッドライトスイッチが無くなったことで常時点灯に変更
    (スターター動作時にはヘッドライトが消灯)

が主なところでそのほかに、

  • ハザードスイッチが追加され、ハザード動作時にはウインカーポジションが消灯

が追加されました。

交換したハザード付き右スイッチ。
CGL125純正右スイッチではライトスイッチがあった場所にハザードスイッチが付いたため、停車時には癖でついライトをオフにする動作をしてしまいます。
常時点灯化でバッテリーに負担が掛かりそうな気もしますが、今ではすべての灯火類をLED化しているためそれほど心配することもないでしょう。
むしろライトの点灯・消灯をし忘れる事がなくなるので便利なのかもしれません。

三回にわたって書いてきた右スイッチ流用によるハザード機能の追加改造もこれにて終了。
当初目論んでいた簡単な配線変更で改造してポン付けにはできず大事になってしまった感があるし、以前装着してたNSR250Rの左スイッチですべての機能が搭載されていた事を考えると苦労した割にヘッドライトのON・OFFスイッチが無くなってしまうなど、むしろ機能低下してる面もあるので複雑な思いでしたが、完成してみると苦労の甲斐もあってなかなかどうして個人的にはよいと思える結果になりました。

左右スイッチがCGL125純正と同等の形状となった事で操作感も良好だし、80年代のCB125JXに似た外観なのに装備は現行のバイクと同等になっている部分も(他人にはわからない)満足度の高い実用的な改造と言えるでしょう。

装着後の試走でも特に問題になる部分はなかったのでしばらくこの状態で使ってみようと思います。


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